「造作家具」は聞いたことがあるけれど、市販の家具と何が違うのかよく知らない人も多いのではありませんか? そこで今回は、一人ひとりに合わせてオーダーメイドできる造作家具のメリットや、普通の家具との違いについて説明します。

そもそも造作家具とは?

造作家具とは、部屋のデザインや大きさに合わせて、壁や柱に固定して設置する造り付けの家具のことを言います。市販の家具との違いは、日本人の身体に合わせてより自然に使える高さ・大きさ・素材を設計士と一緒に考えながらつくれることです。

日本では椅子の座面の高さが38cm~40cmくらいにつくられているのを知っていましたか?これは人間工学にもとづき、日本人の平均身長に対して一般的に使いやすいとされているサイズを割り出したものです。

実は、身体の大きさによって、ずっと座っていても腰が痛くならない椅子の高さや、長時間デスクワークをしていても疲れにくいテーブルの高さは異なります。造作家具は、こういった身体の大きさや用途などに合わせて、相談しながらつくれるのが魅力なのです。

では、続いて造作家具には具体的にどんなメリットがあるのかを紹介します。

造作家具のメリット

好みのデザインで統一感のあるお部屋に

家に合わせて色や素材、形を選べるので、どこにも売っていない自分好みのデザインにできるのが特徴。部屋の世界観が統一できるので、デザイン性の高いまとまりのある空間に仕上がります。具体的なイメージが思い浮かんでいなくても、どんなデザインが好きか、どんな使い方がしたいかを話しながら、それに合う素材や色を一緒に選んでいくのも、楽しみの一つです。

実用性が高く使いやすい

収納の大きさや引き出しの数、机の高さなど希望を聞きながら住む人に合わせてつくる造作家具は、実用性も抜群です。例えばキッチンカウンターに、スマホの充電ができるようにコンセントを付けたり、パソコンをすぐに取り出せるように収納を設けたりと、使い方を想定してつくることで、使い勝手が良くなります。

また、デッドスペースになりがちなところにも配置でき、床から天井まで空間を使った大容量収納が叶えられるのも魅力。フラットなしつらえで家の世界観をこわさないため、生活感が出やすいキッチンや洗面台まわりもスタイリッシュになります。

空間を無駄なく使える

置きたい場所に合わせて、細かくサイズを調節できるのも造作家具の魅力。空いている幅ぴったりに家具を置いたり、ちょっとしたスペースには収納を設けたりと、空間を無駄なく使えます。最初からぴったりサイズで作れるので、後から買い足したり買い直したりすることがなく、余計な手間やコストをカットできるのもメリットです。

耐震性が高い

造作家具は、隙間にぴったりサイズで作ったり、壁に固定したりするので市販の家具に比べて地震で倒れる心配が少ないのもメリット。小さいお子さんやペットを飼っている方も安心して長く使い続けることができます。また、造作家具は転倒防止用の器具を取り付ける必要がないため、部屋の景観を損ねることもありません。

ここからはさらに、実際に造作家具を頼むときに気を付けておきたい4つのポイントも紹介します。

ここを押さえる!造作家具で失敗しないための4つのポイント

どんな家具が必要か、ライフプランも考えて計画する

まず、造作家具を依頼する前に、どこにどのような家具が必要かを検討しましょう。造作家具は簡単に移動できないため、将来的に不要になる、または移動するかもしれない家具は市販の家具の方が良い場合もあります。造作するなら、クローゼットや洗面台、キッチンカウンターなど、長く使い続けることができる家具がおすすめ。造作と市販の家具を適材適所でうまく活用するのがポイントです。

あらかじめ予算の上限を決めておく

造作家具にかけられる予算の上限も、あらかじめ決めておきましょう。予算オーバーで出費が多くなり、その後の暮らしを楽しむ余裕がなくなってしまっては本末転倒ですよね。センチュリーホームでは、お客様が望む家具を予算内でどう実現するかなどもご提案させていただきますので、気軽にご相談ください。

家具のイメージを造り手としっかり共有する

デザインも使いやすさも満足できる造作家具を叶えるためには、造り手と家具のイメージをしっかりと共有することが大切です。例えばテーブルの高さは、ただ「使いやすい高さ」と曖昧にして進めるのではなく「身長が180cmある旦那さんが座っても足がぶつからないよう、床から〇cmの高さにする」といったところまで決めておくといいでしょう。こういった細かい高さまでこだわることで、使いやすさを突き詰めることができます。

造作家具を得意とする住宅会社に頼む

造作家具は、造り手によって品質や価格に差があります。完成後思い描いたイメージと違った、せっかくこだわったのにすぐ壊れそう…といったことが起こらないためにも、造作家具を得意とする住宅会社に依頼することが重要です。事前に造作家具の施工例を見て、理想の家具を実現できそうな住宅会社を探すのも一つの手です。

センチュリーホームでは、自然素材の家に合わせたナチュラルな家具や高さを変えられる収納など、これまで数多くの造作家具を手掛けてきました。ライフスタイルや趣味などに合わせた造作家具なら、お任せください。

おしゃれで使いやすいを実現!おすすめの施工例5選

ここからは、実際にセンチュリーホームが手掛けた造作家具を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

①家族のコミュニケーションがとれるキッチンカウンター

横長に広く使える、スタイリッシュな木のカウンターテーブル。お子さんとコミュニケーションがとれるようにと、キッチンに対面のカウンターテーブルをしつらえました。間取りに合わせてコンパクトに造っているので、その分リビングを広く使うことができます。

②大容量の洗面台収納

洗面台の寸法に合わせて手造りの棚を設置。収納は天井いっぱいまで高さを活用でき、収納力も抜群です。埃がたまりやすい天井と収納棚の間も、掃除をする手間が省けます。

③使いやすさ重視の、ジャストサイズ収納と作業カウンター

前もって何を置くか決め、ジャストサイズで造作した収納と作業カウンター。

収納は扉をなくすことで、開ける手間を省きました。見せる収納ですが、きれいに収まっているので見た目もスッキリし、使い勝手もよくなります。収納の内部には、コードレス掃除機をしまうことも考え充電用のコンセントも付けています。

④造作なら広い書斎も実現

音楽が趣味のご夫婦のために、地下の練習室の隣に書斎を設けました。造作のカウンターテーブルは奥行きを広くとり、楽器の手入れをしやすいように工夫しています。ゆっくりくつろいだり、集中して仕事をしたいときにも便利な落ち着ける空間です。

⑤家族の気配を感じるリビング造作カウンター

リビングの造作カウンターは、仕事や趣味の読書、お子さんの勉強スペースとして使えます。リビングでお子さんが遊ぶ姿を見守りながら作業できるので、子育て世代の方にぴったりです。ちょっとしたスペースも、造作カウンターを設けることでインテリアに馴染む便利な作業スペースへと生まれ変わります。

まずは、どんな暮らしがしたいかお聞かせください

造作家具は、リビングやダイニングの配置など間取りを書きながら、家族とのコミュニケーションを取りやすくしたい、コンセントを付けたいなど、そこでの暮らしを想定し一緒に考えてつくっていくものです。

具体的な家具のイメージが沸いていなくても、この家でどんな暮らしがしたいか、リビングでどんな過ごし方をするのかなど、それぞれのお客様に合わせて、使いやすい高さ・大きさ・素材・色などのご提案をさせていただきます。その中で、一人ひとりにとって最適な家具を一緒に見つけていきましょう。まずは気軽にご相談ください。